消化器外科 乳腺・内分泌外科
[2019年1月29日]
ID:31
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患者様にやさしい、手術侵襲の少ない内視鏡外科手術を幅広く行うことを特徴としています。現在9名のスタッフで、消化器・一般外科診療を行い、診療科目は消化管、肝胆膵の消化器外科を中心に、乳腺、甲状腺、副腎などの内分泌外科及び下肢静脈瘤ヘルニアの一般外科です。
開腹手術では、進行胃癌に対してはD2郭清、進行大腸癌に対してはD3郭清を標準術式とし、予後の向上を目指しています。また空腸ポーチを用いた胃全摘後再建術や幽門輪温存胃切除などを取り入れ、術後のQOLを重視した術式、再建術式に取り組んでいます。特徴とする内視鏡外科は、現在、当科では消化器・一般外科領域の約49%を占めています。
我が国の先駆的な施設でトレーニングを受けた外科医が腹部、一般外科領域のほとんどの手術において内視鏡外科手術に取り組んでいます。早期胃癌、早期大腸癌に対しては適応を検討の上、内視鏡外科手術を選択しており、転移性肝癌を含めて肝臓癌に対しても、より低侵襲である腹腔鏡下肝腫瘍マイクロウェーブ焼灼術や、ラジオ波焼灼術を積極的に取り入れ良い成績を得ています。また、腹部外傷、急性腹症に対しても腹腔鏡下手術を第一選択とし、早期の的確な診断、低侵襲で適切な治療を心がけています。
このように当科では“患者様のQOLの向上”、“低侵襲”、さらには“経済性(costperformance)”を目指し、今後とも外科診療を行っていきたいと考えています。
急性胆嚢炎は、今まで腹腔鏡下胆摘の適応とされていませんでしたが、当科では発症早期に手術を行うことで、安全に腹腔鏡下胆摘を行える手技を確立しています。胆嚢炎発症後、早期にご紹介いただければ入院期間も短く、早ければ入院期間3~4日で退院も可能です。
また成人鼠径ヘルニアにも腹腔鏡下手術を取り入れて、手術前日入院、術後2~3日で退院としております。退院直後より重労働も行え、ほとんど仕事も休まずに社会復帰が可能です。小児の鼠径ヘルニアは24時間入院で行っています。悪性腫瘍を含め、他の外科疾患に対しても早期の退院を目指しており、当科の平均在院日数は14日前後です。
なお、医療相談・連携室を通じて予約していただければ待ち時間を少なくして頂けると思いますので、よろしくお願いします。
乳腺疾患に対しては、マンモグラフィーの導入により、超音波検査とともに同一日に検査を終了する様にしております。
乳癌治療に関しても、鏡視下手術の導入など低侵襲手術を目指しております。
胃癌症例別生存率曲線(Kaplan-Meier法)
大腸癌症例別生存率曲線(Kaplan-Meier法)
乳癌症例別生存率曲線(Kaplan-Meier法)
疾患名 | 平成24年度 | 平成25年度 | 平成26年度 | 平成27年度 | 平成28年度 |
肝臓・胆のう・すい臓 | 97 | 149 | 127 | 149 | 138 |
ヘルニア | 82 | 105 | 124 | 104 | 123 |
乳腺・甲状腺 | 98 | 77 | 75 | 103 | 116 |
大腸 | 53 | 64 | 65 | 90 | 81 |
肛門 | 27 | 12 | 11 | 15 | 37 |
虫垂炎 | 28 | 43 | 54 | 50 | 33 |
胃 | 22 | 22 | 30 | 28 | 30 |
腸閉塞 | 5 | 12 | 11 | 12 | 5 |
食道 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 |
その他 | 13 | 7 | 0 | 9 | 5 |
総手術件数 | 425 | 491 | 497 | 561 | 569 |
<特殊検査>