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緩和ケア病棟のご案内

[2017年4月26日]

ID:119

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緩和ケア病棟のご案内

 当院は平成26年9月22日に新病院に移転し、新たに緩和ケア病棟を開設致しました。本市は京都と大阪のちょうど中間に位置している北河内二次医療圏の北端にあります。この二次医療圏は、全国で349ある二次医療圏の中、15番目に病院の多い医療圏です。それにもかかわらず約10年前に緩和ケア病棟開設の計画を立てた時には、北河内二次医療圏内に緩和ケア病棟を有する病院はほとんど認めませんでした。しかし、今後の高齢化の進展により癌患者の増加が見込まれること、今後はがん診療にも力を入れていこうとする病院の方針もあって、20床全室個室の緩和ケア病棟を作ることになりました。開設後二年あまりで約290名の方の看取りを行うことができました。在院日数は数時間から最長は227日の方までおられました。平均在院日数は24.9日、中央値は14日でした。

 病棟の医師スタッフは、緩和ケアの専従医が二名で、一人はもと消化器外科医、もう一人は精神科医です。精神科医は緩和ケア医療にとっては欠かせない存在であります。当院では、すぐ近くの大阪府精神医療センターとの人事交流で、精神科医が緩和ケア病棟開設時から勤務しており患者さんの治療だけではなく、ご家族の精神的なサポートにも相談に乗っています。

 担当職員も緩和ケア認定看護師、がん疼痛認定看護師、がん化学療法認定薬剤師など資格をもったスッタフを揃えています。また緩和ケア病棟でもがんリハビリテーションを行っており、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などがチーム医療の一員として担当しています。さらに、がん診療に力を入れる一つの方策として、臨床心理士もカウンセリングなどを担当しています。また、こころのケアという面では最近話題になっています臨床宗教師の採用なども将来的には考えています。臨床心理士や臨床宗教師は、緩和ケア病棟の看護師を始めとするスタッフの精神的なケアやこころの支えに対しても必要な職種でもあります。

 緩和ケア病棟では大切な残された時間をいかに有意義に過ごして頂くかという工夫もしています。季節の変化を感じさせるお花見、七夕、クリスマスなどを始め、ミニコンサートなどを企画して患者さんや家族からは、毎回好評を得ています。その中でもご遺族に対するグリーフケアの一環として、看取りをさせて頂いた患者さんのご家族に案内状を出して家族会を行っています。昨年は22家族45名の参加者がありました。大切な人が亡くなった病院へは足を向けたくないのではとか、医療スタッフと顔を会わせたくないのではなどと考えていました。しかし、実際に行ってみると、参加者のアンケートでは、医療スタッフとお話しをしたくて参加したという方が多く、参加を戸惑ったという人は少数でした。茶話会では他の患者さんのご家族とお話しが出来て、家族の気持ちは同じなのだと感じられて、今まで他人には言えなかった気持ちが思い切りぶつけられてよかったというご意見もありました。また、スタッフが家族のことまで覚えていてくれたことに感動したという方もおられました。今回ご家族とのお話しの中で最も印象に残ったエピソードをご紹介します。80歳代の夫を亡くされた老婦人のお話しですが、夫が亡くなった後、「夫のベッドに一緒に寝かせてくれないだろうか」と担当の看護師さんにお願いしたら、にっこり笑っていいですよと言ってもらえ、ご遺体を一緒に少し横にずらして横に寝ました。絶対無理と断られると思ってお願いしたのに、最後の思い出が作れて本当に幸せでした。ありがとう。と言われたのです。

 グリーフケアは、これまでの医療の世界にはなかったケアであり、重要であることの認識はあるものの、いざ実際に行うとなると戸惑いがありましたが、ご家族の声を聴くと本当に開催して良かったと思います。

 これからさらに高齢化が進むにつれて、がん患者の増加は避けられませんが、その患者の数の数倍の家族の方がいらっしゃるわけです。現在の緩和ケアは癌と診断がつき、告知がされるその時からの寄り添いが大切であると言われています。患者さん本人を囲むご家族を中心にすべての医療職が輪になって支えていくチーム医療の重要性がますます増してくることは間違いないでしょう。

 また、緩和ケア病棟を開設することにより、特に日本人の間では避けられがちな自分の死については、元気に過ごしている今だからこそ、しっかりと考えなくてはならないことを教えて頂いたように思います。より一層充実した緩和ケア病棟にしたいと考えています。

緩和ケア病棟での初めての院内演奏会

講堂での第2回目の院内演奏会

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