当院は戦後間もなく発足し、長い歴史(旧称・市立枚方市民病院)のもと平成26年に『市立ひらかた病院』として新築リニューアルオープンしたきれいな病院です。人口約40万人の枚方市と近隣都市を含めた北河内唯一の自治体病院となっています。
現在標榜は24診療科、常勤医師84名、31学会認定施設として許可されています。急性期医療を中心に入院外来含め年間約29万人の患者さんを診療する地域医療支援病院です。地域がん診療拠点病院でもあり、研修医を含む医師全員が院内で緩和ケア研修を受けています。救急診療に対するニーズに応じ、365 日救急体制を実践(年間救急受診者数13,971件、救急搬送数5,176件)しており、小児科は近隣7市による北河内夜間救急センターが1次救急を、当院は2次救急を担っています。消化器内科は、市内の中核病院群で輪番制を組み救急体制を維持しています。新型コロナ禍にあっては感染症指定病院として多数の新型コロナ患者を診療していますが、徹底した感染対策で院内感染コントロールを行っています。
また、がん疼痛管理、栄養サポート、心臓リハビリ、褥瘡管理ほか充実のチーム医療体制をとり、少人数の研修医を診療科の垣根を越えて随時指導する体制を組んでいます。働き方改革では時間外勤務も制限しています。院内コンビニ、職員専用食堂、研修医ルーム、男女別研修医当直室、院内Wi-Fiなど施設も充実しています。
市立ひらかた病院の研修プログラムは2年間の研修期間中にすべての臨床研修医が患者を全人的に診ることができるよう、プライマリ・ケアの基本的診療能力(態度、技能、知識)を身につけることを目的としています。
1年目に必修科として内科24週、外科8週、麻酔科4週、救急12週。2年目の必修科は、地域医療8週、精神科4週、小児科8週、産婦人科4週、一般外来(内科)4週です。
当院の特徴である救急診療は、救急科での研修、内科・外科・小児科など各診療科をローテーションした時での経験以外に、2年目選択期間に研修できるよう設定されています。院内ではコモンディジーズの 1 次・2次救急診療を主体に、選択科目として福井大学救急・総合診療部でER研修も可能となっています。総合内科外来研修では、指導医の下でコモンディジーズの初期診療を体験することに主眼を置いています。
地域医療は、北海道の町立別海病院(4週)と地元枚方市のクリニックと病院で研修可能で、前者では雄大な自然に囲まれた研修が、後者では医療・介護・保健・福祉が関わる地域包括ケアの捉え方や各老人施設の違いを理解でき、ともに終生役立つ貴重な経験ができます。また、地域医療に矯正施設見学も取り入れ、医師としてさまざまな社会への関わり方があることを学習できるようにしています。
1年目 | |||||||
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A 内科(24) | B 外科(8) | C 麻酔科(4) | D 救急(12) | E-1 選択科(3~4) | |||
一般(8) | 循環器(8) | 消化器(8) | 麻酔科(4) | 救急科(8) |
2年目 | |||||
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F 地域医療(8) | G 精神科(4) | H 小児科(8) | I 産婦人科(4) | J 一般外来(4) | E-2 選択科(24) |
※( )は週数
※オリエンテーションは研修開始に先立ち4月1日から約1週間行います。
※研修ローテーションの特徴 : 全員まず内科より研修を開始します。
各研修プログラムを比較検討する場合、「まず何科から回れるのか」が一つの重要なポイントと考えられます。内科診療はすべての臨床の基本であり全身管理や救急対応する上でも、最初に修練すべき診療科です。当院では少人数採用のメリットを生かし、1年目の4月に全員内科から研修を開始します。
※B,C,Dをローテーションします。