診察料・部門中央検査科・病理診断科・感染症科

診察料・部門

  1. HOME
  2. 診察料・部門
  3. 診療科
  4. 中央検査科・病理診断科・感染症科

医師・スタッフ紹介

氏名 役職 専門医等

時津 浩輔
(ときつ こうすけ)
主任部長・日本外科学会外科専門医
・呼吸器外科専門医合同委員会呼吸器外科専門医
・日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医・指導医
・がん治療認定医
・日本呼吸器外科学会評議員
・緩和ケア研修・指導者研修修了
・CST 修了
・医学博士   
上野 浩
(うえの ひろし)
病院顧問・日本病理学会病理専門医・研修指導医
・日本病理学会評議員
浮村 聡
(うきむら あきら)
特命顧問・医療安全管理室
(感染防止対策部門)
・日本感染症学会感染症専門医・指導医
・日本化学療法学会抗菌化学療法指導医
・日本臨床検査医学学会臨床検査管理医
・日本内科学会認定内科医
・日本内科学会総合内科専門医
・日本循環器学会認定循環器専門医
・大阪医科薬科大学功労教授
・ICD 認定医

臨床検査技師 30名

診療科の紹介

中央検査科の紹介

当科は検体検査部門、生理機能検査部門、病理検査部門の3部門からなり、夜間休日の救急診療に対応できるよう、臨床検査技師の育成に取り組んでいます。
検体検査部門では、臨床現場から受け付けた様々な検体(血液、尿、便など)を検査し、正確な検査結果を迅速に患者の皆様へお返しできるよう努めています。
微生物検査では検体に存在する微生物を培養し、感染症の原因微生物同定と、どのような抗生物質に効果があるのかを検査しています。
当科では、ブドウ球菌や大腸菌などを検査する一般培養検査、ノロウィルスやロタウィルスなどを調べるウィルス検査、結核菌の有無を調べる抗酸菌検査、寄生虫感染を調べる虫卵検査を行っています。
また集団感染を引き起こす恐れのある微生物や、抗生物質が効きにくい耐性菌が検出された場合は直ちに感染制御チームや抗菌薬適正使用支援チームと連携し、院内感染が拡大することを防ぐための措置を講じています。
生化学検査、血液学検査、輸血検査、感染症検査などの緊急性を要する検査項目は、1時間以内に結果が判明し、救急医療に貢献できるよう365日24時間体制で業務を行ってます。
次に、生理機能検査部門では、循環機能検査(心電図・心音図・血圧脈波・負荷心電図検査・24時間ホルター心電図・血圧検査など)、肺機能検査(スパイロメーターによる肺機能検査)、画像検査(腹部・心臓・頸動脈・甲状腺などの超音波検査)の他に脳波検査や筋電図検査、携帯装置使用による睡眠時無呼吸検査などを行っています。
また呼気試験によるヘリコバクター・ピロリ菌のスクリーニング検査も行っています(その際は、当院の内科を一旦受診していただくことになります)。
病理検査部門では、病理診断までに至る複数の検査工程を検査技師が担当し、質の高い病理診断や細胞診検査が行えるようにシステムの構築を行っています。
各種認定資格が取得できるよう科内全体で職員への教育体制の充実を図っており、枚方市をはじめ北河内の皆様に質の高い検査医療が提供できるように日々精進しています。

認定資格の取得者数

  • 超音波検査士(循環器) 5名
  • 超音波検査士(消化器) 6名
  • 超音波検査士(血管) 1名
  • 超音波検査士(体表) 1名
  • 認定心電図技師 1名
  • 二級臨床検査士(微生物学) 1名
  • 二級臨床検査士(病理学) 2名
  • 緊急臨床検査士 3名
  • 日本糖尿病療養指導士 3名
  • 細胞検査士 7名
  • 国際細胞検査士 1名
  • 認定病理検査技師 3名

診療実績(令和5年1月~令和5年12月)

検体検査

検査名件数
一般検査31,372件
血液検査58,686件
生化学血清検査99,934件
輸血検査6,403件
止血検査16,848件
微生物検査24,551件
合  計237,794件

生理検査

検査名件数
心電図検査11,993件
循環器エコー検査2,657件
腹部エコー検査2,296件
トレッドミル検査267件
ホルター心電図301件
肺機能検査3,284件
脳波・筋電図・ABR973件
ABI検査448件
聴力検査1,738件
合  計23,957件

病理検査

検査名件数
細胞診検査4,384件
病理組織検査5,614件
迅速検査305件
病理解剖5件
合  計10,308件

生理機能検査

生理機能検査について

生理機能検査とは医師の指示のもとに身体機能、構造に関する様々な情報を専用の機器で読み込み解析する検査です。
当検査室では循環機能検査(心電図、心音図、血圧脈波、負荷心電図、24時間ホルター血圧・心電図検査など)、肺機能検査(スパイロメーターによる肺機能検査)、画像検査(腹部や心臓、頸動脈などの超音波検査)の他に脳波検査や筋電図検査などを行っており、呼気試験によるヘリコバクター・ピロリ菌のスクリーニング検査も行っています(その際は本院内科を一旦受診していただくことになります)。

心電図検査

心電図検査は手首、足首、胸部に電極をつけ、心筋が活動したときに生じる微弱な電気信号の変化を記録したものです。
狭心症などの疑いの方で階段昇降を行い運動前後で心電図を記録する負荷検査や心拍の変動変化を調べる検査も行っており不整脈の検出に役立てています。
検査時間は数分です。負荷検査の場合は15分程度かかります。

トレッドミル運動負荷検査

腕に血圧計、腰に心電図用機器が繋がったベルトを装着し胸に心電図ケーブルを繋げ、ベルトコンベアの上を歩きます。狭心症や不整脈、運動機能の診断・評価を行います。医師の立会いのもとで行う運動負荷検査です。
予約検査で行っており、検査時間は30分程度です。

心音図検査

心臓から聞こえる拍動音をマイクロフォンを使用し心電図とともに記録を行う検査です。異常心音や心雑音は通常と違う音が生じることから、心臓の先天性疾患や心臓弁膜症などをとらえる手がかりとなります。
検査時間は10分程度です。

ABI(血圧脈波)検査

両手、両足の血圧を同時に測定し血管の硬さやしなやかさ、足の動脈の詰まりを調べる検査です。
特に高血圧・糖尿病・喫煙・肥満・運動不足・コレステロール高値・心臓病や脳疾患などの家族歴、これらの症状がある方には動脈硬化に伴って発症する疾患を早期発見するためにも有用です。
検査時間は10分~15分です。

24時間ホルター心電図、血圧検査

心電図や血圧を専用の機器で24時間継続して記録する検査です、心電図では24時間記録することにより短時間では発見できない不整脈や心電図変化を見つける事ができ、また血圧では日常生活における血圧変動をみる事が可能となり、早朝高血圧などの発見に繋がります。
24時間の記録ですので機器は翌日に外す為、来院していただきます。予約検査で、機器の装着と行動記録表の説明に15分程度掛かります。
h5 肺機能検査(スパイロメーターによる肺機能検査)について
肺活量を調べる検査でマウスピースを口にくわえて普段の安静呼吸状態から最大に吸気を行いその後最大の呼気を行う検査です。また勢いよく息を吐き出し容量を測定し、肺の機能や病気を調べます。手術前や、肺気腫、気管支喘息などの病気を調べるために行います。
予約検査として吸った酸素がどのくらい効率よく取り込まれるかを調べる肺拡散能や肺の中に残っている空気の量を調べる精密肺機能検査なども行っています。
検査時間は肺活量で10分程度、精密肺機能検査は30~40分(予約検査)です。

脳・神経検査(脳波検査、聴性脳幹反応、新生児自動聴性脳幹反応検査、誘発筋電図)について

脳の神経細胞は常に微弱な活動電位を発生しています。脳波検査は頭部表面に電極を取り付け、電位を記録する検査です。筋電図検査は手足の表面に電極を貼り付け、電気刺激を加えて末梢神経を介した筋肉の収縮に伴う電位を記録する検査です。

脳波検査

頭部に電極(皿形電極でペーストを使用)を装着し、ベット上仰臥位にて安静・閉眼にて行います、眠った状態を記録することにより診断精度があがります。けいれんを起こしたとき、意識障害がみられるとき、症状には出ない軽い意識障害をみつけようとするとき、てんかんが疑われるときなどに行われ、脳腫瘍などの診断にも有用です。
予約検査で行っており、検査時間は40~50分です。

聴性脳幹反応

音に対する脳から出る信号を記録する検査です。安静・閉眼にて行います、眠った状態でも検査は可能です。難聴の診断だけでなく乳幼児で聴力検査が出来ない場合にも検査は可能です。
予約検査で行っており、検査時間は50~60分です。

新生児自動聴性脳幹反応(AABR)

音に対する脳から出る信号を記録する検査です。安静・閉眼が必要ですので、新生児の場合は眠った状態で検査を行います。新生児の額、うなじ、肩にシール電極を装着し検査を行いますので清拭を行う必要があります。検査の結果は「今のところ聞こえにくさはない」あるいは「詳しい検査が必要です」のいずれかで「詳しい検査が必要」の場合は、専門医に紹介させて頂きますのでご安心ください。また、聞こえにくさはないとされた場合でも、生涯にわたって耳の聞こえを100%保証するものではありません。
予約検査で行っており、眠っていれば15~30分です。眠らなければ予約の取り直しとなる事もあります。

誘発筋電図

筋疾患や神経疾患に有用で神経を電気刺激することにより動く筋肉の状態を調べる検査です。ピリピリ感、痛み、違和感を覚えるかもしれませんが、体に害はありません。
運動障害(動きにくさ、脱力、痩せなど)や知覚障害(感覚の鈍さ、しびれ、痛みなど)の原因が末梢神経によるものなのか、他に原因があるのか、末梢神経に障害がある場合はその障害部位や程度などを調べるための検査です。
検査時間は目的筋の種類により変わり、30~90分程度です。

超音波検査(腹部、心臓、血管、甲状腺)について

超音波とは人の耳には聞こえない高い周波数の音です。超音波は物にぶつかると跳ね返ってくる性質があり、これを利用して体表から超音波を当てて体の組織(心臓、肝臓など)から跳ね返ってきた超音波を受信し画像化したものを解析します。この超音波を利用して内臓などの大きさや形、内部の構造を画像として映し出す検査が超音波検査(エコー検査)です。検査の際にはゼリー状の物質を体に塗布し、5センチメートル程度の大きさの探触子(プローブ)を体に密着させて検査を行います。超音波検査は被曝もなく、妊婦さんにも使用できる極めて安全性の高い検査とされています。繰り返し検査を行っても危険なことはありません。検査する部位により、検査時間や検査前の注意事項が異なります。

腹部超音波

肝臓・胆のう・膵臓・脾臓・腎臓を中心に、臓器の大きさや炎症の有無、胆石、ポリープ、のう胞、腫瘍などの限局性病変、脂肪肝、慢性肝炎などのびまん性疾患、各臓器の形態などを観察し異常がないかを調べる検査です。腹部超音波検査は基本的に絶食となります。検査の2時間前までお水は少量飲んで頂いて結構です(牛乳やジュース、コ-ヒ-などは避けて下さい)。
予約検査で行っており、検査時間は20~30分です。

心臓超音波検査

心臓の大きさや壁の動き、弁や壁の形態に異常が無いかを調べます。生まれつきの先天性異常、心筋梗塞などによる心臓の動きの異常、心臓の弁の逆流や狭窄などを見つける事ができます。
予約検査で行っており、検査時間は20~30分です。

血管超音波検査

首の血管の頸動脈と下肢の血管を診る検査があります。
頸動脈超音波検査は頸動脈の動脈硬化やプラーク(血管の内側の壁が盛り上がったもの)による閉塞が無いかを調べます。頸動脈は脳につながる大切な血管です。頸動脈超音波検査は全身の動脈硬化度の評価の指標となり、頸動脈狭窄や閉塞あるいは脳梗塞になりうる動脈硬化性血管病変の発見に有効な検査です。
下肢静脈超音波検査は下肢にある静脈の状態を調べる事ができる検査です。ふとももからくるぶしにかけて静脈の流れに異常がないか、血栓が無いかなどを検査します。
予約検査で行っており、検査時間は20~40分です。 

甲状腺(頚部)超音波

喉の部分にある甲状腺に超音波をあて、甲状腺の大きさや形状、腫瘤(しこり)の有無、周囲(リンパ節など)の状況を観察する検査です。
予約検査で行っており、検査時間は20~30分です。

その他の検査(ヘリコバクターピロリ菌、簡易睡眠時無呼吸検査、純音張力検査)について

純音聴力検査

ヘッドフォンを装着し音が聞こえた時点でボタンを押し、どのくらいの小さな音から聞こえているかを調べる検査です、その際防音室を使用します。聴力検査は、なるべく早く聴力の低下をみつけ、日常生活の安全を守り、かつ早期に病気を発見し、また予防するために行うものです。
検査時間は15分程度です。

尿素呼気(ヘリコバクター・ピロリ)検査

胃の中にヘリコバクターピロリ菌が存在しているかを調べる検査で絶飲食の状態で行います。検査薬(13C-尿素)を服用し、服用前後の呼気を集めて診断します。
予約検査で行っており、検査時間は20~30分です。

簡易睡眠時無呼吸検査

睡眠時無呼吸症候群とは、その名の通り睡眠時に呼吸が止まり、それが原因で日常の生活に様々な障害を引き起こす疾患です。
自宅でも取扱い可能な検査機器を使って、普段と同じように寝ている間にできる検査です。手の指や鼻の下にセンサーをつけ、いびきや呼吸の状態から睡眠時無呼吸症候群の可能性を調べます。機器は眠る前にご自身で装着となり翌日に返却のため来院していただきます。
予約検査で行っており、検査説明と機器説明ですので10分程度です。

検体検査

検体検査について

検体検査部門では大きく生化学・血液・輸血検査と微生物検査に分類されます。
生化学・血液・輸血検査
生化学・血液検査では、様々な測定方法を用いて100項目以上の検査を行っています。これには肝臓・胆道系機能検査(AST、ALP、LDHなど)、腎臓機能検査(尿検査、クレアチニン、BUNなど)、心臓機能検査(BNP、高感度トロポニン検査など)、血球検査(赤血球数、白血球数、血小板数など)、止血機能検査(PT、APTT、FDPなど)、感染症検査(B型肝炎検査、C型肝炎検査、プロカルシトニンなど)、免疫機能検査(IgG、IgM、IgAなど)、血中ホルモン検査(甲状腺ホルモン、インスリン、E2など)、腫瘍マーカー検査(CEA、PSA、AFPなど)などがあり、迅速に結果報告をしています。新型コロナウイルス感染症に対してはPCR検査の他に抗原定量検査も実施しており、迅速な検査結果の報告に努めています。
輸血検査では、安全に検査が行えるよう輸血検査支援システムと全自動血液型・輸血検査装置を導入しています。また、輸血を受けた患者の皆様の追跡調査を行い、輸血後の副作用や感染症の検査を実施するよう臨床医へ情報提供を行っています。

微生物検査室

微生物検査では、患者さんから提出された検体(喀痰、尿、便、など)に存在する微生物を培養し、感染症の原因微生物の同定と、どのような抗生物質に効果があるのかを検査しています。当科では、ブドウ球菌や大腸菌などを検査する一般培養検査、ノロウィルスやロタウィルスなどを調べるウィルス検査、結核菌の有無を調べる抗酸菌検査、寄生虫感染を調べる虫卵検査を行っています。また集団感染を引き起こすおそれのある微生物や、抗生物質が効きにくい耐性菌が検出された場合は直ちに感染制御チームや抗菌薬適正使用支援チームと連携し、院内感染が拡大することを防ぐための措置を講じています。
2020年9月からはPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査を開始し、主に新型コロナウイルスの早期検出に力を入れてきました。2021年8月現在、PCR検査関連の分析装置を4機種配備しており、PCR検査の結果は当日または翌日(休日を挟む場合は休み明け)に得られます。